これまで幾度となく原因不明のノイズが発生し、その都度「ノイズ退治完了」報告記事をアップしてきましたが、ノイズはしぶとく再生システムの中に潜んでいました。。
春の息吹を感じたらノイズも芽を出し、右チャンネルの出音が間歇的に途切れたりブツブツいったりして、航行に支障をきたすようになりました。。
犯人捜しは必死にやってきました。
途中で何回も開腹手術をしてプリもパワーもOKだし、スピーカーでもありませんでした。
次に疑ったのがデジタル回路で、iPodがおかしくなったのかと覚悟を決めましたが、まだ大丈夫であることが確認できてホッとし、次いでデジタルハブの「SV-192S」をチェックしましたが、どうも犯人ではなさそうでした。
残るところといえば、入出力が集中している「システムセレクター」です。
車で言えば、エンジン→変速機→車輪へと動力を伝える途中にクラッチとデフがあり、拙オーディオシステムでは「システムセレクター」がその役割に近いでしょう。
ここがおかしくなると、プリ3組→パワー5組→スピーカー4組を瞬時に切り替える変態リスニングができなくなります。。(笑)
症状が特定のパワーアンプのときに発生することを突き止め、何故だろうと考えました。
現時点の答は「インピーダンス不整合ではないか」です。
「システムセレクター」のRCA端子は、プリからの受け3組、パワーへの送り出し5組なので計16個ついていますが、各々に430キロオームの抵抗がぶら下がっています。そして、その抵抗に挟まれる形でAB固定抵抗を組み合わせた
Att.があり、ここでもゲイン調節ができる仕組になっています。
一方、拙パワーアンプの中には入力トランスを載せているものがあり、これらの入力インピーダンスは600オームです。
また、拙プリは全部ラインアウトトランスを使っており、送り出しインピーダンスは600オームなので、入力トランス付きパワーアンプに繋ぐときは間に何も入れる必要がありません。
然るに「システムセレクター」内にAtt.と抵抗が2つパラレルで入っているので、入力インピーダンスが600オームではなく若干低くなります。
計算ではインピーダンス不整合になるとは思えないのですが、増幅回路では何が起きても不思議ではありません。その証拠に、入力トランスがないパワーアンプではノイズが発生しませんでした。
無事に航海を続けるためには修理が不可欠なので、思い切ってドック入りしました。
修理内容は、Att.とRCA端子についている抵抗を外し、リレーとセレクターの接点以外に障害物がないシンプルな信号回路にすることです。
修理にとりかかりましたが、老眼には厳しい細かい作業でした。。(自爆)