下の写真は、球アンプ自作者のバイブルともいえる浅野勇氏監修『魅惑の真空管アンプ』の裏表紙です。
この雑誌が発売された時期は、下の方に書いてありますが昭和47(1972)年7月です。
一浪一留したので大学3年でしたが、勿論このような本があることは全く知りませんでした。その頃、寮の隣室の先輩の部屋でビートルズを聞かせてもらって感激した思い出があります。憶えているのはサンスイのパワーアンプだけですが、今思えば当時としては素晴らしいステレオ装置だったと思います。
エエイ、小生の思い出などはどうでもよくて(笑)、このバイブルに載っている当時の再生機器の幾つかの広告をお目にかけたいんです。
表紙をめくると、3ページから4ページに見開きでこれが載っています。
「SL-1100」が72,000円ですね。アナログ初心者には高いか安いか分かりません。
中身を飛ばして最後の方をめくると、こんな懐かしいアンプが載っています。
今や幻のオンライフ球プリ「U-22」が138,000円、クリスキット球プリ(キット)が34,000円ですね。ふむ、片方がキットとはいえ随分値段が違います。
ここで、価格の基準にしたくて大卒初任給の推移をググって調べましたので、貼ってみます。
本の発売が7月ですからベア後なので、翌年の初任給を見てみると62,300円です。
引用資料の制約上2012年の貨幣価値に直すと159,017円なので、2.55倍になります。
些か乱暴ですが5年前と現在の貨幣価値をほぼ同じだとすれば、上記3台は現在だと凡そ次の値段(消費税抜き)になるでしょう。
①テクニクス「SL-1100」 72,000円 → 184,000円
②オンライフ「U-22」 138,000円 → 352,000円
③クリスキット球プリ 34,000円 → 87,000円
さて、ベテランの皆様の高いか安いかのご判断は如何に?(笑)